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2026/7/6

マディー・キューザックの死因審問1週目のまとめ



延期されていたマディー・キューザック(Maddy Cusack)の自殺に関する死因審問が6月29日の月曜日から行われました。

1週目の審問では父親のデイビッド・キューザック、母親のデボラ・キューザック(Deborah Cusack)、ガールフレンドのグレイス・リドラー(Grace Riglar)、クラブ関係者などが審問で証言していました。

6月29日月曜日:

父親のデイビッド・キューザック氏は、娘の精神状態が悪化した最大の原因は、当時の監督ジョナサン・モーガン氏の言動にあったといいます。父親は、モーガン氏の管理スタイルを「自分のやり方に従わせるタイプ」と表現し、娘がレスター時代(2018年)にモーガン氏の下でプレーした際にも苦しんだ経験があり、2023年2月にモーガン氏がシェフィールド・ユナイテッドの監督に就任すると知った際、娘は落胆していたと述べました。

また、マディは2023年夏にプロ契約を結び年俸が6,000ポンドから18,000ポンドに増えた一方、マーケティング部門での仕事とプレーの両立に不安を感じていたことも明らかにされました。診察した医師の証言では、マディは会社に提出する診断書に精神的な不調やその内容を明記しないでほしいと頼んでいたそうです。「差別的に見られたくない(スティグマ(偏見)を恐れた)」ためだったといいます。

ジョナサン・モーガン氏は父親に対する60以上にも及び質問の中で(モーガン氏は弁護士を雇わなかった)、マディが試合に出ていなかった期間があったのは怪我のためだと主張し、また「マディを外した試合の方が勝率が高かった」という趣旨の発言をして、傍聴していた遺族や友人らに衝撃を与えました。


6月30日火曜日:

火曜日の審問では、マディのガールフレンドだったグレイス・リグラーさん(現ノリッジ・シティ)が証言し、涙をこらえながら証言する場面が複数回あり、クラブ側弁護士による反対尋問の途中で休憩を取る場面もありました。

リグラーは、マディを「常に人のために尽くす、思いやりのある人」と表現。

モーガン氏は、リグラーへの尋問も自ら行いました。就任初戦にマディが出場しなかった理由について、モーガン氏は怪我によるものだと主張しましたが、リグラーはクーザック本人がこれを監督からの「個人攻撃」だと感じていたと述べました。

リグラーはまた、以前マディが別クラブでモーガン氏の下でプレーしていた際、モーガン氏がサイドラインから彼女を「サイコ」と呼んだことがあり、体重や体型に言及するような発言もあったとマディから聞いたと証言。ただしモーガン氏は、リグラー自身がその発言を直接聞いたわけではない点を指摘し、リグラーさんも「(直接は)覚えていない」と認めました。

リグラーは、モーガン氏の就任が「大きな要因」だったとしつつ、「一人のせいにはできないが、大きな理由の一つだったと思う」と述べました。

さらに、マディのマーケティング部門での上司イオイン・ドイル氏も証言し、彼女を「良い、信頼できる従業員」と評した一方、2023年8月には「内にこもっているような」様子が見られたこと、9月に休暇を求められた際「必要なだけ休んでいい」と伝えたことを明かしました。モーガン氏もマディの様子について懸念を示していたと述べています。


7月2日木曜日:

母親のデボラはモーガン氏がシェフィールド・ユナイテッドの監督に就任していなければ娘は今も生きていたはずだと述べました。モーガン氏の就任により娘が「サッカーを辞めなければならないと感じさせられた」と語り、就任前の娘には精神的な問題は「一度もなかった」としつつ、「あなたのせいで彼女が死んだと責めているわけではない。しかし、あなたが彼女にああいう気持ちを味わわせた。ちょっとした嫌がらせの積み重ねだった。あなたが彼女の自信を打ち砕いた。あなたが雇われていなければ、娘は今日ここにいたはずだ」とモーガン氏に直接訴えました。

さらにデボラは、モーガン氏が娘を「下半身が重い(bottom-heavy)」と評したことで娘が傷ついたと証言。これにはモーガン氏がこれを筋力トレーニングに関する発言だったと反論しました。また、モーガン氏がチームの前でマディの交際相手グレース・リグラーを「キューザック夫人」と呼んだことで娘が「信じられないほど屈辱を感じた」とし、モーガン氏自身も10代の選手と交際していたことを踏まえ「あなたに交際のルールを課す資格があるのか」と怒りを込めて問いました。

この日の審問では、クラブの女子選手医療記録管理をめぐり「組織的規模」のデータ紛失があったことも明らかになりました。当時のチームドクター、スバシス・バス医師は、記録システムをKitman LabsからWPSへ移行した際に広範な記録紛失が起きていたと認め、業者には複数回問い合わせていたものの、クラブへの報告を怠り、情報コミッショナーへの届け出も行わず、クラブやFAによる死亡調査でもこの問題に触れなかったことを認めました。検死官はこの点を厳しく追及し、他の選手のデータも所在不明のままである可能性に懸念を示しました。

さらにバス医師は、マディの死の翌日に遺族へ脳の研究(ヘディングの影響研究、PFAの脳の状態に関する責任者からの依頼)への提供を打診し、遺族に断られていたことも明らかになりました。父デイビッドは月曜日、バス医師が死の5日前に娘と話したと語っていたと証言していましたが、バス医師はこれを否定し、「9月6日以降、娘とは一切話していない。誤解があったのなら本当に申し訳ない」と謝罪しました。


7月3日金曜日:

元シェフィールド・ユナイテッドのゴールキーパー、ニーナ・ウィルソンさんが証言し、マディの死以前からモーガン監督について懸念を訴えようとしたが、聞き入れられなかったと述べました。ウィルソン自身もこうした経験から25歳でサッカー選手としてのキャリアを終えたと明かしています。

ウィルソンはクラブに問題提起をしても「『彼が監督だから』という答えしか返ってこなかった」とし、話は前に進まなかったと証言。マディの死は「間違いなく防げたはずだ」と述べ、モーガン氏が就任した2023年2月以降、明るく自信家だった彼女の様子に「はっきりとした変化」が見られたとしました。また、ドレッシングルームの中でモーガン氏の就任を肯定的に語っていたのは主将のソフィー・バーカー選手だけだったとし、モーガン氏がチーム内に「分裂を生んだ」「皆をピリピリさせた」そして、出場機会の少ない一部の選手を他の選手から離して単独練習させたと主張しました。

一方、モーガン氏の元アシスタントコーチだったルーク・ターナー氏は、モーガン氏がマディや他の選手をいじめる場面を目撃したことは一度もないと証言。ウィルソンが主張した「単独練習」についても「覚えていない」と述べました。別の元選手ナオミ・ハートレーさんも、モーガン氏本人からの質問に対し「いじめは見ていないが、多くの人があなたに萎縮していたと思う」と答えています。

ターナー氏は、マディの気分の落ち込みについて最初に懸念を伝えたのは自分であり、それをモーガン氏とフィジオのフランチェスカ・カー氏に伝え、そこからバス医師へと伝わったと証言。バス医師は2023年9月6日の電話でマディが「圧倒された様子で、考える時間が必要な状態」だったとし、「自殺のリスクは低いが、状態悪化のリスクは高い」と判断していたと述べました。

さらに、父デイビッドが個人的に依頼していたメンタルヘルスの専門家ナーディア・オコナー氏も証言し、マディがマーケティング業務とフルタイムでのサッカー活動の両立に「明らかに苦しんでいた」こと、また住宅ローンなど金銭的な不安も口にしていたことを明らかにしました。

審問は7月10日まで続く予定です。


Guardian:
Maddy Cusack’s father tells inquest she was dismayed at Sheffield United manager’s return
Maddy Cusack’s eating habits changed after manager’s comment, girlfriend tells inquest

Maddy Cusack was fearful of reporting her concerns, mother tells inquest

Concerns raised about Jonathan Morgan prior to Maddy Cusack’s death, inquest told

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