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2025/9/20

シェフィールド・ユナイテッドがマディー・キューサックの背番号を永久欠番にしないことに対して遺族は「打ちのめされた」と心情を吐露



シェフィールド・ユナイテッドの女子チームに最も長く在籍していたマディー・キューサック(Maddy Cusack)が2023年9月20日に自ら命を絶った悲劇から2年が経ちました。クラブが彼女の背番号8の永久欠番を見送る決定を下したことが、キューサック氏の家族に「胸を痛め、深く悲しませている」とThe Athleticが報じています。

彼女の死後、背番号の永久欠番化を求める嘆願書には1,200人以上が署名しました。

シェフィールド・ユナイテッドは当初、マディー・キューサックの死に関する審問が終了するまで決定を保留する姿勢を示していましたが、昨年11月家族はクラブの諮問委員会の議事録を通じて永久欠番化が見送られたことを知りました。

クラブ幹部は、背番号を存続させることで「以前それを着用した人物を思い起こさせ、マディーの記憶を生かし続ける」と説明しています。また、クラブは永久欠番化が過去にクラブ内で行われたことと相反するため見送ったと主張しました。

クラブはマディー・キューサックの家族と定期的に連絡を取り全面的に支援しているとファンに伝えていますが、永久欠番化しない決定を家族に直接伝えておらず家族が偶然知ることになったため、クラブの対応は「全く思いやりがない」と批判されています。

マディー・キューサックの名を冠して設立された慈善団体「マディー・キューサック財団」の投稿で、母デボラさんは二周忌を迎えるにあたり、「私たちの最愛のマデリーン」を失った悲しみを支えてくれたすべての人々に感謝を述べています。

「マディの背番号8を永久欠番とすることにクラブが消極的に見えることに、私は心が張り裂けるように悲しく深く失望しています」とデボラさんは記しています。
「これは悲劇に見舞われた現役選手に対して贈られる最も深い敬意と名誉の証です。他の選手が亡くなった際にはこうした対応は即座に行われてきました……外部からの圧力もなく、母親がこのような言葉を綴らざるを得ない状況になることもなく」


マディー・キューサックのメンタルヘルスの悪化と、当時の監督であったジョナサン・モーガン氏の行動(モーガン氏は否定)が影響したか否かを調査する審問は今年の4月に行われる予定でしたが7月に延期。再々延期されて来年の1月に予定されています。

The Athletic: Sheffield United decision not to retire shirt leaves family of Maddy Cusack ‘devastated’

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