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FIFAがサウジアラビアの国営石油会社であるアラムコとスポンサー契約を結んだことに、24カ国から集まった106人の女子プロサッカー選手が署名した公開書簡をFIFAに提出しました。
選手たちは、アラムコは環境問題や人権問題に関与しておりFIFAが掲げる「包括的」な価値観と相容れないと主張しています。公開書簡のはじめにはこの契約は女子サッカーに対して「中指を立てている」と書かれていて、気候変動への影響、女性の権利侵害、LGBTQ+の人々に対する迫害など、アラムコの活動によって生じている問題点が列挙され、このスポンサー契約は女性サッカーを後退させる行為だと批判しています。選手たちはFIFAに対しアラムコとの契約を見直すよう求めています。
「サウジ当局は、スポーツのスポンサーシップに数十億を費やし政権の残忍な人権問題から目をそらそうとしていますが、女性に対する扱いはそれ自体が語っています。気候危機に対して明らかな責任を負う企業がLGBTQ+の人々を犯罪化し、女性を体系的に抑圧する国家によって所有されていることを考えるとそのような企業が私たちの美しいゲームをスポンサーする場所はありません」
何故アラムコが問題なのか?
環境への影響:世界最大の国有石油・ガス企業であるアラムコは、気候変動の主要な要因の一つとされています。その操業は世界の歴史的な二酸化炭素排出量の4%以上に関連しており、地球上で最も多くの汚染を引き起こしている企業の一つです。気候変動への対応がますます重要視される中、アラムコがスポンサーシップに関与することで、「スポーツウォッシング」(スポーツや他のプラットフォームを利用して環境問題から目をそらす手法)への懸念が高まっています。
人道的懸念:アラムコはサウジアラビア政府によって所有されているため、同国の人権問題に対する批判が寄せられています。特に、女性やLGBTQ+、政治的反体制派に対する扱いについて、サウジアラビアは国際的な批判を受けてきました。
国連の調査:アラムコは最近、環境および人道的懸念に関して国連の調査対象となっており、そのビジネス慣行にさらに注目が集まっています。これにより、アラムコがスポーツを含む主要な国際イベントのスポンサーとして適切であるかどうかに疑問が投げかけられています。
FIFAはアラムコとのパートナーシップを重視しスポンサーシップ収入は女子サッカーのすべてのレベルに再投資されていると主張しています。
BBC: Women footballers urge Fifa to end Saudi oil deal
Her Football Hub:FIFA Saudi oil deal has ‘no place’ sponsoring women’s football, say 106 players